神棚は神さまをお祀りするところなので、明るく清浄な所に、神棚の向きを南向きか東向きにして、大人が見上げるくらいの高さに設けます。神棚をお祀りする場所は、家族がいつも集まることができるところであることが大切です。
祖霊舎(それいしゃ)とは、神道(しんとう)の方がご先祖様をお祀りするための社(やしろ)です。
神道の教えでは、「一人の人間は亡くなると『肉体を司る神』と『心を司る神』の2つの神様になる」と、考えられています。
『肉体を司る神』は奥津城(おくつき)と呼ばれるお墓に祀られ、『心を司る神』は子孫を見守る祖霊(それい)として家に残り、祖霊舎という社に祀られます。
祖霊は、その依り代(よりしろ)となる霊代(みたましろ)(=仏教でいう位牌にあたるもの)に移された後、祖霊舎の中に納められ、神棚で祀られる神々とは別の種類の神様として自分たちを守ってくださる存在となるのです。
まれに祖霊舎のことを、仏壇(=仏さまを祀る壇)との対比で「神徒壇(しんとだん)」と呼ぶことがありますが、正式名称は、「祖霊舎(それいしゃ)」です。
神道の御霊祭(みたままつり)は、死後十日ごと(亡くなった日を含める)に行われ、十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、五十日祭とお祀りします。
一般的には五十日祭で忌明けとします。次いで百日祭が行われます。
※仏教でいう初7日が10日祭、49日が50日祭にあたります。
年祭は、一年祭、二年祭、三年祭、十年祭と続き、以下五年目ごとか、十年目ごとに行われ、五十年祭に至ります。
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神式では通夜を「通夜祭(つうやさい)」、葬儀は「葬場祭(そうじょうさい)、神葬祭(しんそうさい)」といわれ、日本では仏式葬儀に次いで多く行われています。
神道では人が亡くなられると、故人の御霊を霊璽へと移します。
その霊璽を御霊舎という所でお祀りすることで、霊は祖先の霊と一緒に家にとどめ、一家の守護神となり、子孫を見守りながら繁栄・幸福などををもたらすとされています。
霊魂は祖先の神から出たもので、また祖先の神の元へと帰っていくという考えです。
神式の葬儀(葬場祭)は基本的には仏式葬儀とそれほど変わりませんが、仏式葬儀では「焼香」を行うのに対して、葬場祭(神葬祭)は、「手水の儀・玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を行います。